2021.02.10UP
松田悟志さんとファン目線で盛り上がろう
今月のバスケ雑談 〜NBA選手の凄さは身体能力だけじゃない!〜
見る人を虜にするNBAスタープレイヤーたちの驚愕のプレーの数々! バスケが大好きな松田悟志さんはその練習方法もチェック! 人間離れした身体能力に目が行きがちですが「まさかこんな感じとは」と思わせた驚愕の練習について“雑談”してみました。
――しかしNBA選手のプレーは“レベチ”ですね(笑)。身体能力はオリンピック種目をやっていたら金メダルを狙えるという話もあるくらいですもんね。
「少し前にアンドワン(AND1)というバスケット団体が流行ったんですよ。ストリート上がりの彼らが超絶テクニックで、お客さんを魅了しまくるという。アンドワンが流行った当時は2年連続で、NBAを抜いてアメリカの子どもたちがなりたい職業になったほどなんです。じゃあアンドワンの選手がNBAに入ったらどうなると思います? 昔、スキップ・トゥー・マイ・ルーというニックネームで呼ばれていたレイファー・アルストン選手が、NBAに挑戦したら、ハーデンやカリーみたいな特筆した選手とまではならなかった。それがNBAのレベルなんです。僕もアンドワンに夢を見ていたので、NBAに詳しい佐々木クリスさんに、『アンドワンはNBAでも通用するはず』と熱く語ったら、すごい冷めた顔で、『彼らがやっているドリブルは、NBAのトップ選手なら、一回見たら同じことができる』って言われました(笑)。それほどまでに、技術の差があるんですよね」
――どちらかというと身体能力に目が行きがちですけど、NBAの選手は技術も圧倒的だと改めて痛感しますね。
「練習ドリルの動画が公開されていて、それを見たんですけど、やっていることはいたって普通。僕らが中学生の頃のメニューとほとんど変わらないんです。レブロン・ジェームズでさえも、ずっと何時間も同じような基礎メニューを続けているんですよ。でも試合になると信じられないクリエイティブなプレーをするんです。やっぱり、華麗なプレーは基礎の上に成り立っているんですよね」
――それは意外ですね。イメージとは全く違います。
「派手で陽気な不良たちの集まりではないんですよ。去年亡くなった、コービー・ブライアントの練習メニューもいろんな選手に共有されたんですが、そのなかでコービーがどれくらいシューティングしていたかが明らかになったんです。どれくらいだと思います?」
――1000本くらいですかね?
「僕は高校の時にシューターだったので、全体練習が終わってから居残りで、500本打ったり、調子がいい時は1500本くらい打つ時もありました。1500本打とうと思ったら2、3時間はかかる。じゃあ、コービーはどれくらい打っていたのか。イメージとしては、数よりも質に重きを置いているのかなと思ってたんですが、公開されたメニューを見たら、なんと1日8000本! 何を質より量でいってんねん! って(笑)。何十億ももらっている人だから、もっと、システマティックで効率の良い練習をしているかと思ったら、ただひたすらに打ち続けていたという……」
――練習での動きや感覚を、いかに試合で再現できるか。そのためにはやり続けるしかないというのは、どんな競技でも共通するんですね。バスケはもっと身体能力によるところも大きいのかなと思っていました!
「ゴールデンステイト・ウォリアーズが公開したステフィン・カリーの動画もすごかったですよ。右のコーナーからの3ポイントを105本連続で成功させるという。信じがたいシューティングスキルですよ。やっぱり、NBAは怪物の集まりですわ!」