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2021.02.10UP

松田悟志さんと今月のバスケ雑談
〜2021シーズンもNBAは見どころいっぱい〜

新型コロナウイルスの影響はスポーツ界にも多大なる影響を及ぼしました。でも…やっぱりシーズンが始まってしまえばバスケは楽しい! 今シーズンもファンが語りたいことはいっぱいあるはず! 代表して松田悟志さんとおもいっきりバスケの“雑談”をしていきます。
改めてNBAの魅力を松田悟志さん目線で言いたい放題してもらいました!

――2020-21シーズンのNBAが開幕して1ヵ月ほど経ちましたけれど、松田さんが今季、一番注目しているチームはどこですか?

「やっぱり、ブルックリン・ネッツでしょう!もともとカイリー・アービングが大好きなんですけど、そのアービングがついにとんでもない武器を手に入れた。それがジェームズ・ハーデン! 昨シーズン、全休したケビン・デュラントが完全復活したところに、ハーデンが入ってくるビッグサプライズがあったわけですから、楽しみ以外ないですね。アービングが離れていましたけれど、スペンサー・ディンウィディーというポイントガードが離脱するなかで、これからアービングにウェイトがかかってくる。アービングとハーデン、デュラントの3人が活躍しないといけない状況に追い込まれたなか、彼らが大爆発すると予想しています」

――素人目から見ても、すごいメンバーですよね。

「ほんとそうですよ。でも、この3人がビッグ3と言われていますけど、スリーポイントの名手のジョー・ハリスもいるし、デアンドレ・ジョーダンというビッグマンもいるので、本当に穴がない。チームワークがめちゃめちゃになりそうな怖さもありますが、まあ、大丈夫でしょう(笑)」

――ネッツが独走しちゃいますか?

「ハーデンとデュラントの組み合わせが抜群! 他のチームのゴールデンデュオと比べても、この2人はお互いの負担を軽減しながら得点を取りまくっている印象です。ここにアービングが帰ってくれば、メッツは主役になるでしょうね。でも、イースタンカンファレンスは強豪ぞろいですから。対抗馬はフィラデルフィア・セブンティシクサーズかな。開幕からいいスタートを切りましたからね」

――NBAにあまり詳しくない人は、イースタンカンファレンスを見たほうが楽しめそうですね。

「団子状態なので面白いと思います。プレーオフに出てくるようなチームが、勝率でほとんど横並びするリーグ。スターが揃っているし、実力が拮抗しているので、最後まで目が離せないと思いますよ」

――改めてNBAに引き寄せられる魅力ってどんなところですか?

「たくさんありますけど、ひとつあげるとすれば、魅せるプレーだと思います。インターセプトからのワンマン速攻でレイアップでは、ちょっとがっかりしますよね。観客をワクワクさせるプレーをNBAの選手はみんながやるんです」

――確かに! 派手なダンクを試合中にもやてくれるからおーっとなりますもんね。

「僕も学生時代にダンクしていたので分かるんですけど、ダンクしてリングを握ると、握力がどんどん落ちてくるんですよ。でも、NBAの選手たちは、その状態でも高い確率でシュートを決めきる。例えば、ザイオン・ウィリアムソンは130キロもある体重でリングにぶら下がった後に、簡単に3ポイントを決めるんです。はっきり言えば、ダンクをやる必要のない場面でもかますときがあります(笑)。それでも彼らはド派手なダンクをかましてくれる。見ている僕らのことを考えてくれているからだとも思うんです」

――NBAで、ワンマン速攻からのダンクが一番凄い選手は誰ですか?

「やっぱり、ザイオンですね。ひとりだけ音が違いますから。ドーン、って(笑)」

――そういえば、昔はダンクしてゴールが壊れる映像をよく見たんですけど、最近はあまりないですよね。

「いろんな人が壊してきたから、企業努力でどんどん丈夫になっているんですよ。でも、その丈夫なゴールを曲げちゃったのが、ザイオン(笑)。やっぱり、異次元の選手です」

――本当にNBAの選手を見ていると、魅せるプレーを意識していますよね。

「そう、まさにエンタテイナーですね。アトランタ・ホークスのポイントガードのトレイ・ヤングは、昨年のプレーオフのかかった大事な試合で、超絶なトリックドリブルを連発したんです。普段の試合でも多くあるのですが、あんなにプレッシャーのかかる試合で、そんなことやる必要がないのに、それでも彼は遊び心を忘れないんです。自分はこれだけのことができるんだと世界にアピールしているんですよ。たとえ失敗しても、すごいものを見せられた気持ちになる。そういう意識はNBA全体にありますよね」

――そう考えると、NBAはちょっと別次元の世界ですよね。

「僕がNBAの話をする時にいつも言っていることがあるんです。ロースター(チームの公式戦に出場できる資格を持つ選手枠)は、スターター、セカンドユニット、サードユニットまであるんですけど、サードユニットは全然目立たないし、年俸も低い。でもサードユニットの選手が大したことないかと言えば、全然そんなことはなくて。1シーズンを通して見ていると、サードユニットの選手が爆発する試合が必ずあるんです。見ている僕らは『誰やねん、こいつ』と思うんですけど(笑)、サードユニットにもタレントは大勢いるんですよ。つまり、ロースターに入れる時点で、彼らは超人なんです。そんな選手ばかりが揃っているわけですから、やっぱり異次元ですよ」

NBA選手の凄さは身体能力だけじゃない!

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