
2026.08.21UP
2027年NBAドラフトに向けたスカウティングが本格化するなか、今夏に最も評価を高めた選手の一人が、スペインのバスコニアに所属するスロベニア出身のステファン・ヨクシモビッチだ。ESPNによると、NBA関係者の間ではすでに「全体1位指名を争える存在」との見方が広がっており、2027年組では国際選手トップの評価を確立しつつある。
近年と比較して2027年ドラフトは全体的にタレントがやや不足しているとの評価もあり、現時点では絶対的な全体1位候補が存在しない。一方、2028年組ではデューク大で今後2シーズンを過ごす予定のジョアキム・ブームチェ・ブームチェが早くも全体1位候補として注目されている。
そんな状況で急浮上したのがヨクシモビッチだ。2026年春の「Adidas Eurocamp」でMVPに輝くと、8月に行われたFIBA U18ユーロバスケットではスロベニアを優勝へ導き、自身も大会MVPを受賞。平均23.1得点、6.7リバウンド、3.7アシストを記録し、2ポイント成功率54.2%、3ポイント35.6%、フリースロー78.1%と高水準の数字を残した。さらに6月にはスロベニアのシニア代表としてワールドカップ予選のスウェーデン戦に出場し、22得点を挙げている。
元スロベニア代表選手を父に持つヨクシモビッチは、身長6フィート7インチ(約201センチ)のPG/SG。大型ガードながらゲームメーク能力に優れ、特にボールスクリーンを利用した攻撃で高い評価を得ている。左利きで視野が広く、ドリブルから緩急をつけてディフェンスを崩す能力に加え、シュートメークにも将来性を感じさせる。
爆発的な身体能力を持つタイプではないものの、サイズを生かしてリングへアタックできるだけのスピードも備える。守備では現時点で相手を封じ込めるエリートディフェンダーではないが、サイズとバスケットボールIQを考えれば、将来的に優秀なチームディフェンダーへ成長する可能性があるという。
一方、NBAで攻撃の中心を任されるためには、アウトサイドシュートの安定性やゴール周辺でのフィニッシュ技術をさらに磨く必要がある。それでもサイズ、スキル、判断力を兼ね備えた「ジャンボ・プレーメーカー」という希少性は高く、NBA各球団が上位指名を検討するだけの素材をすでに示している。
今後の焦点はバスコニアでの役割だ。昨季すでにトップチームデビューを果たしているものの、スペインACBで3位に入った強豪だけに、若手育成を最優先して出場時間を与えられる保証はない。限られた機会の中でどれだけ存在感を示せるかが、ドラフト評価を左右する可能性もある。
現時点で絶対的な全体1位候補が定まっていない2027年NBAドラフト。今夏の国際大会で一気に評価を高めたヨクシモビッチが、このまま成長を続けて「ドラフトの顔」となるのか。次世代の大型司令塔として、その動向にNBAスカウトから熱い視線が注がれている。
